成功体験を積む、治癒力が引き出される

ストレス

環境が調えば、治癒力が発揮される

生きている人間の体は最良の状態を保とうとしています。これを「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」といって、病気になったとしても環境が調っていれば自然治癒力が発揮され、体は元の状態に戻ります。

病気(または病気にともなう症状)は、恒常性を維持するためのものです。例えば、発熱や発汗によって体内の状態は一定に保たれます。このとき、自然治癒力をサポートするよう環境を良好にすれば、体は元の状態に戻ることができます。しかし生体にとってマイナスの要因を取り除くことができないこともあり、常に「体調が100%良好」というわけにはいかない現実があります。

一説によれば、人間は本来120歳まで生きられるそうです。ここからマイナス要因によって寿命が差し引かれ、個人の生存年齢が決まるとのこと。

ストレスが必要

元気でいられるための最適な環境と、「楽」な環境とは違います。生体は、外界から受ける刺激(ストレッサー)によってさまざまな反応を示しながら生命活動を営んでいます。自律神経でいえば、交感神経と副交感神経がバランスよく活動することで、人間のもつ生命力が発揮されます。

つまり、体調が本来の調子でなくなったら、最良と考えられる環境に身をおくことにより、自然治癒力はより発揮されやすくなります。自律神経でいえば、副交感神経が優位になるよう、完全に身体を休めるのが最良のときもあれば、少し交感神経に刺激を与えたほうがいいときもあります。東洋医学的に考えれば、そのときどきに応じた陰と陽のバランスが重要であるということです。

治療にはさまざまあれど

「治療」とされるものはたくさんあります。どのような治療であっても、それは自然治癒力を引き出すために行うという理解のもと、行われなければなりません。

例えば薬。捻挫による患部の炎症、風邪による粘膜の炎症、といった症状に対して、抗炎症剤、鎮痛剤が処方されます。これらの使用にはおおよそ次の目的があります。

一つは、生活の不具合を緩和するため。痛みというのは安静を強制するものです。病気やケガをしているのに痛みを感じなかったら、活動量が抑えらることはなく、結果として動き続けることになります。これにより壊れた体は修復を妨げられ、事態はさらに悪い方へいってしまう可能性が大きくなります。急性の痛みがある場合、通常、体のことを考えるのであれば安静が最優先(患部の安静も含む)されます。しかそれ以上に、(無理を強いてでも)行わなければならないことがあるとき、薬が用いられます。現代人はあまり休めないため、薬を多用する傾向が強くあります。

もう一つは、痛みを緩和せ治癒力を高めるため。例えば、腰痛のとき、痛みのために患部の筋肉は、本人の意思とは関係なしに緊張収縮します。これによって痛みが増加し、筋肉はますます収縮するといった悪循環に陥ります。この悪循環を断つために、薬を使って痛みを止めるのは意味のあることです。

慢性疾患に対して

上記のように、薬によって痛みを止めてしまうのは、急性疾患に対しては有効な方法です。短期的な薬の使用であれば、副作用の心配もさほどありません。しかし慢性的なものに対しては、そうともいえません。

一例として、うつ病の治療の際、抗うつ薬に100%頼った場合、自然に治るための力が何も使われていないということになります。しかし、薬を飲まなければ事態がいつまでも変わらない、こんなときは、薬にはいくらかのお手伝いをしてもらうのが実際的です。薬によって少しハードルを下げ、その下がったハードルを自らの力で超える、ということを繰り返すことで、本当の意味での治癒に近づいていきます。

鍼灸は自然治癒力を引き出すための手段

鍼灸は、生体が持っている治癒力を引き出すための手段です。鍼によって体に小さな傷をつける、お灸によって異種タンパクをつくる、など本来の体にはない状況を意図的につくりだします。それを元に戻そうとする過程で、治癒力が発揮され体がいい方向へ向かい始めます。また東洋医学的には、体内エネルギーである気血水の流れを活性化させ、体をよいときの状態に戻します。

体が治癒力を発揮できるよう、できるだけ最適な環境を調えてあげてください。

中央林間うえだ鍼灸院




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