月経は正常にしておく

月経に関連するさまざな症状を月経異常といいます。

月経異常には、月経痛、月経過多による貧血、月経前に現れる月経前緊張症など不快な症状がともなうものと、とくに不快感をともなわない月経不順や無月経などがあります。月経を正常にしておくことで、それにまつわる症状を改善し、他の疾病を予防することができます。

治療の対象になる月経異常

不快な症状をともなう「月経痛」「出血の異常」「周期の異常」の3つは、なるべく早くお手当をしたほうがいいですね。もちろん、月経不順や無月経も本来の姿ではありませんから、積極的に改善していきましょう。

●月経痛

月経痛は、経血を排出する際に子宮の筋肉が収縮して起こります。子宮を収縮させるホルモンのプロスタグランジンは発痛物質でもあるため、痛みをともないます。しかし痛みがほとんどない人もいることを考えると、プロスタグランジンは月経痛を引き起こす一要因にすぎません。痛みがひどい場合、基礎疾患として子宮筋腫や子宮内膜症、子宮体部や頚部の癌なども考えられ、早いうちに検査が必要です。

●出血の異常

出血が多すぎる過多月経、少なすぎる過小月経、不正出血などがあり、原因にはホルモンの異常、子宮筋腫や子宮内膜症などの子宮の異常といったものが考えられます。

●周期の異常

月経の開始日から次の開始日までの月経周期は、ふつう25~35日くらいです。極端に短い場合や長い場合は排卵が起こっていないこともあり、原因として、周期をつかさどっている視床下部の異常を考えます。

いずれにしましても、まずは病院で検査を受けてください。

東洋医学な見方

東洋医学では、月経異常を次のようにとらえます。

●月経痛、出血の異常

排出されるはずの経血が「瘀血」となっているため、流れが悪く排出のときに痛みを生じます。治療は瘀血を改善するための「活血化瘀」となります。瘀血の背景には「冷え」があることがほとんどで、冷えの解消が必要です。

●周期の異常

月経周期をつかさどっている視床下部の異常を疑います。視床下部の異常には、腫瘍などの器質的なものもありますが、多くは精神的ストレスによる機能の乱れ、すなわち「肝」の乱れがあります。「肝」とは、五臓のうちの一つで、主に精神的なものをつかさどります。

月経異常のために自分でできること

●質のいい睡眠をとる

人間の体は眠ることでリセットされます。視床下部の乱れにより起こっている排卵や月経にまつわる症状を緩和させるためには、質のいい睡眠をとることが不可欠です。

●ストレスを溜めない

ストレスを受け視床下部が乱れると、視床下部の働きによって行われている排卵や月経の諸問題が起きます。自分なりの解消法をみつけて、ストレスはできるだけ溜めないように。

●冷えを改善する

「冷え」は瘀血をつくってしまうだけでなく、眠りを浅くする、疲労を蓄積させる、といったことから月経異常を引き起こし、さらには悪化させます。入浴時にはしっかりと湯船につかり、適度な運動をこころがけましょう。また栄養バランスの取れた食事によって血液循環がよくなり、冷えが緩和されます。

●お灸をする

下腹部を中心にお灸をします。お灸によって自然治癒力が高まります。

馬込沢うえだ鍼灸院





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kiichiro

鍼灸師。東洋医学について、健康について語ります。あなたの能力を引き出すためには「元気」が何より大切。そのための最初の一歩が疲労・冷え症・不眠症をよくすること。東洋医学で可能性を広げられるよう情報を発信していきます。馬込沢うえだ鍼灸院院長/日本良導絡自律神経調整学会会員/日本不妊カウンセリング学会会員//日本動物愛護協会会員

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