水分の代謝がわるい気がする

水分代謝のわるさは、むくみ、肌荒れ、めまい、体が重く感じる、胃腸の調子が悪い、などの症状になって表れます。

体内で水分が滞ると「痰」や「湿」(合わせて痰湿または、単に湿と言ったりする)が生じます。これらは余分な水分のことで、本来はないはずのもの(つまりは邪魔もの)です。ないはずのものがあると、巡るはずである他のエネルギー(気や血)をも滞らせてしまいます。

「痰湿」ができる大きな要因の一つが胃腸の不調です。胃腸の機能が停滞してしまうと、外から取り入れ、体内でエネルギーとなるはずの飲食物が消化吸収しきれなず、痰湿となってしまいます。痰湿を防ぐために、胃や腸などの消化器を正常な状態にしておく必要があります。

痰湿と関りの深い病気

痰湿はさまざまな病気の温床となります。糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化、心臓病、脳血管障害、胆石、痛風、不妊症、関節リウマチ、腰痛、ガンといったものは、痰湿と関わっていることが多く、「化痰利湿」させることで病状をよい方向へ導くことができます。

怪病多痰

東洋医学にある「怪病多痰」の言葉は、なかなか治らない病気は「痰によるもの」であることが多いという意味です。それぞれの病気において対症療法も大切ですが、痰湿に目を向けた養生が治療の効果を高いものにしてくれます。

水の巡りをよくするために

●下半身を温める

「水」は状況に応じて姿を変える物質で、液体にも、気体にも変化します。「水(すい)」のことを「津液」ともいい、「津」は気に近いもので上昇しやすく、「液」は血に近いもので下降しやすい性質をもちます。流れが悪くなることで生じた痰湿は、人体の下部に停滞しやすく冷えをもたらします。下半身を温めて冷えをとることが症状緩和のためのポイントとなります。

●運動する

痰湿は水以外にも、気や血の流れを阻害する邪魔な存在です。痰湿があると体内の流通がうまくいきません。運動には、体を温める、気・血・水の滞りが解消し流通がよくなる、汗をかくことで余分な水分が除去されるなどの効果があります。痰湿は冷えだけでなく熱も蓄えてしまいますから、痰湿がたまっている人は、寒がりでもあり、熱がりでもある、といった傾向がみられます。

馬込沢うえだ鍼灸院



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kiichiro

鍼灸師。東洋医学について、健康について語ります。あなたの能力を引き出すためには「元気」が何より大切。そのための最初の一歩が疲労・冷え症・不眠症をよくすること。東洋医学で可能性を広げられるよう情報を発信していきます。馬込沢うえだ鍼灸院院長/日本良導絡自律神経調整学会会員/日本不妊カウンセリング学会会員//日本動物愛護協会会員

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