ただ痛がるだけでなく腰痛について考える1
筋肉に問題がある慢性腰痛
腰痛はいくつかに分類することができます。そのうちの一つが筋肉や筋肉を包んでいる筋膜の状態が悪くなり、それによって腰が痛む「筋筋膜性腰痛」です。
立ちっぱなし、坐りっぱなしなど、同じ姿勢を取り続けたり、筋肉に過剰な負荷が掛かるような状況が続くと、腰の血管内に疲労物質が滞り、筋肉の柔軟性が低下し腰の動きが悪くなります。動きの悪いままでの生活は、日常での動作の際に「腰が重い」と感じさせます。この段階で血流をよくするようなこと(例えば、ストレッチなどの軽い運動、プールでの歩行、入浴など)を行うと、血行はよくなり腰の重さは解消します。ところが、このまま(疲労物質が溜まったまま)の状態が続いてしまうと、筋線維が傷つきやすく、炎症を起こして痛みを生じるようになります。急激な動作にともなって起こる筋肉の損傷が大きいものを「ギックリ腰」と呼びます。
腰椎捻挫
背骨は24個の骨(椎骨)が重なってできています。腰の部分の椎骨5つを「腰椎」といいます。この腰椎と腰椎をつないでいる周辺のじん帯や筋肉に、日生理的なストレスがかかることで急性腰痛を起こします。
腰痛には下肢にまで痛みや痺れが起きるものがあり、それを「腰下肢痛」と呼んで、単なる腰痛とは区別します。しかし腰痛を起こしている本人が、症状を緩和させるために行えることは、腰痛であっても、腰下肢痛であっても同じです。
姿勢と腰痛の関係
四つ足動物に比べると、人間は2足歩行であるために圧倒的に腰痛が多く「腰痛は人間の宿命」とまでいわれます。だからといって、4本の足で歩くわけにはいきません。また腰が痛くなる人もいれば痛くならない人もいることをみれば、2足歩行が腰痛のすべての原因というわけではありません。
スポーツにおける腰痛
腰に過剰に負担をかけることで、腰痛が起きやすくなるのは先述した通りです。職業的なものや、スポーツのやり過ぎ(つまりオーバーワーク)で腰痛が起きているのであれば、休まなくてはなりません。逆にいえば、休みが十分であればほとんどの腰痛は治まります。
腰椎分離症、すべり症、変形性脊椎症、椎体圧迫骨折
腰椎の横突起(腰椎の一部で左右についている突起)が分離してしまうのが腰椎分離症、5つあるうちの腰椎の一つが前方(お腹側)にすべってしまい上下の腰椎同士の位置関係がずれた状態が「腰椎すべり症」です。本来あるべきところに位置されていない腰椎は、その周辺の筋肉に負担をかけ腰痛を起こす要因となります。しかし分離症やすべり症があっても、必ずしも痛みがでるわけではありません。
腰椎分離症や、すべり症の他、腰椎やその周辺の組織の形が変わってしまうものには、変形性脊椎症、椎体圧迫骨折があります。これらは自分でも知らぬ間に起きていることがあり、必ずしもひどい痛みがあるとは限りません。
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