陽の時間に起きよう
陰陽のリズムに合わせる
東洋医学の世界では、健やかに生きるためには、陰陽のリズムに合わせて生活することがとても大事であると、昔からいわれています。
「陰陽のリズムに合わせた生活」ってなに?と思われる方もいるでしょう。狭義の意味で「陰陽のリズムに合わせた生活」とは、「規則正しい生活」のことです。朝は起きて、昼間は動いて、夜は寝る、これだけのことです。
「朝」に起きて、「夜」に寝る
起きて働くことが大事、寝ることも大事、というのはわかる。でも、いつ起きてもいいんじゃないの?働くのだって、働きさえすればいいでしょ?睡眠時間さえ取れていれば、何時に寝たってかまわないと思うけど?そういう声もあるかもしれません。
陰とは「睡眠、休養、夜」、陽とは「覚醒、活動、昼」です。
陰には陰の、陽には陽のそれぞれの働きー「もちぶん」ーがあります。陰は夜に、睡眠という仕事をさせ、陽は昼に、活動という仕事をさせます。昼に活動することによって、夜はしっかりと眠れて、それによって、また昼に活動するためのエネルギーを蓄えることができます。昼なのに陰が働いてしまったり、夜なのに陽が仕事してしまうのは、「もちぶん」を侵してしまっていて、好ましいことではありません。
昼の活動によって疲労した脳や体は、「成長ホルモン」によって修復が行われます。成長ホルモンが足りなければ、疲れはとれないし、精神も落ち着きません。成長ホルモンが最も分泌されるのが夜の8時から午前2時の間。この時間に寝ていることで成長ホルモンの恩恵を最大限に享受することができます。「おれは昼に寝るから、その時間に合わせて成長ホルモンを分泌してくれ」と自分の体にお願いしても、それはかなえられません。
夜、寝るべき陰の時間に寝ることができると、成長ホルモンの働きもあって、朝は自然に目が覚めます。朝起きるのが苦手という人であっても、比較的楽に目を覚ますことができます。
コルチゾール
朝起きるときは「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールは生活に必要なだけの血糖値や血圧を上昇させたり、たんぱく質の合成を促したりといった、とても重要な働きをしていていて、コルチゾールの分泌量が少ないと元気が出ません。
そんなありがたいコルチゾールですが、生活が不規則だったり、睡眠不足だったりすると、睡眠不足というストレスのかかった状態から身を守るために、今度は過剰に分泌されるということが起きます。コルチゾールが過剰になると血糖値や血圧が上がったままになってしまい、その状況が続けば動脈硬化を起こし、脳血管障害や心臓疾患のリスクが高くなってしまいます。過不足なく正常にコルチゾールを分泌させるためには、朝、起きるべき「陽」の時間に起きて、夜、寝るべき「陰」の時間に寝ることが、とてもとても大切です。
朝に起きる
規則正しい生活とは、夜に寝て、朝は起きるというもの。夜にしっかりと寝れば、朝は自然と目が覚め、朝起きて日中は活動すれば夜は眠れるというリズムが生まれます。そのためには、朝に起きることです。
夜、寝るべき「陰」の時間に寝ようと思ってベッドに入っても、寝付けないことはあります。がんばったから眠れるというものではありません。しかし、朝、起きるべき「陽」の時間に起きるのは、多少つらくてもがんばれば起きられます。規則正しい生活を取り戻すために「朝に起きる」ことです。
ありがたいコルチゾール、ありがたい人たち
「働き方改革」が進んで深夜営業のお店が減っているそうです。未来の世の中がどうなってるかはわかりません。しかし現在の日本において、どんな時間にも働いている人は必ずいます。そのような人たちが完全にいなくなってしまったらとても困ります。ありがたいことです。
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