高血圧は気の上衝
高血圧を東洋医学でとらえる
東洋医学的にみれば、高血圧は「気の上衝」、もしくはそれにともなう血の滞りです。下の血圧が高いのであれば湿が関係しています。
巡るべきものがスムーズに巡らなければ体調が悪くなり、血圧においても然りです。巡るべきものとは、気、血、水の3つ。気が滞れが気滞となり、血が巡らなければ血瘀となります。
血圧は上(心収縮期)と下(心拡張期)とで表されます。流れる血の量や勢いを、やわらかく受け止める血管の弾力性がない(つまりは動脈硬化)と血圧は高くなります。
気は体内を上がったり下がったりして、その役割を果たします。しかし上がったまま下りてこないと、イライラ、不眠、頭痛、その他五官病(目舌口鼻耳の病気)などいろいろな症状が表出、この状態が長く続くと大きな病気になるリスクが高くなってしまいます。逆に、イライラ、睡眠不足、体調不良のまま活動してしまうことで血圧は上がります。
下の血圧が高い
心臓が収縮したときに血管に圧力がかかり、これが上の血圧です。しかし下の血圧は心臓が収縮にしたときにかかるものではありません。心臓が収縮していないときの血管に、血管外部から圧をかけるものとして、肥満や余分な水分(湿)があります。つまり下の血圧を下げるためには肥満の解消や、湿を取り除くこと(除湿)が必要です。
高血圧症状は人体上部で起こる
高血圧が一因となる脳梗塞や心筋梗塞などは身体上部で起こるものです。人体下部で起こる高血圧症状というのはあまりありません。諸々の症状を和らげるためには、上がった気を下げる必要があります。
いわゆる「冷えのぼせ」は、上がったまま下りて来ない気が熱を持った状態。身体上部に熱が滞っている一方で下半身は冷えています。よって冷えをとることで、高血圧によるリスクを減らすことができます。
また血の流れが悪いと、流れの悪い血を推し進めようとして血圧は上がります。気を下げることだけでなく、血からのアプローチや、むくみなやめまいなどがある場合は「水」の改善も考慮したほうがいいですね。
塩分は控える?
血圧を下げるためには塩分を控えるようにいわれます。しかし、ふつう取り過ぎた塩分は体外に排出されるために、高血圧とはならないことも多いそうです。塩分過多は高血圧を引き起こす一要因であり、すべてではありません。塩分の取り過ぎにより、高血圧となっている人は全体の30%という報告もあります。またこのような人でも、ある日突然高血圧になったのではなく、そこにいたるまでには時間がかかっています。
疲れていると血圧は上がる
疲れていても血圧は上がります。疲れていると余裕がなくなります。休むことができず、それでも仕事をしなければならないとなったとき、体は無理やり血圧を上げて対応しようとします。これは自律神経の働きですから、意思の力で下げることはできません。運動前に血圧を測るのは、無理をして病気やケガをしてしまうのを防ぐためです。上がってしまった血圧はなるべく早く元の正常な状態に戻しておくことが大切です。
怒りは高血圧をうむ
高血圧は「怒り」との関りが深く、怒りを溜めてしまうのはよくありません。かといって、むやみに吐き出すわけにもいかず。怒りの感情に留まらないために気分転換を図ります。しかし、頭の中だけでこれをやろうと思ってもうまくいかないことは、皆が知っている通り。なんでもいいので別のことをする、散歩や買い物など別の場所に移動するなど、具体的な行動をしたほうが気分転換しやすいですね。
●高血圧は気が上がり過ぎてしまうことで起きる
●体冷えていると気は上がりやすくなる
●上がり過ぎた血圧は早めに下げておく
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血圧は健康管理をする上においての一つのバロメーターとなります。
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