立ちくらみは冷えからくる

東洋医学

気は体を温める

体内において気や血の力が弱くなると立ちくらみが起こります。気には以下のような、さまざまな作用があります。

●推動作用:人の成長や発育、すべての生理活動、新陳代謝に関わる作用。また推動という言葉からも わかるように血や水といったもの(気自身も)は、気の推動作用によって全身を巡っています。

●温煦作用:臓腑・器官などの組織を温め、体温を保持する作用。生体が尊命するためには一定の体温が必要です。

●防衛作用:体表において外邪の侵入を防ぐ作用。また内部に侵入した外邪や内部で発生した内邪の動きを阻止する作用。

●固摂作用:血や水、精液などが出ていかないようにする作用。尿や大便の排泄も、この固摂作用によって調節されています。

●化生作用:血や水などの体を養う成分が作り出される作用。食べものが体に吸収されるために形を変えるのは化生作用によるものです。他に、ガス交換、水が尿に変わる、大便の形成などがあります。



気や血などのエネルギー物質は体内を巡ることで、四肢、臓腑を滋養し、各細胞の働きを正常に保ちます。気血が滞れば心身の不調を招き、それが病気の始まりとなります。立ちくらみは一過性に脳の血液(血)が足りなくなる状態で、立ちくらみやその他の気虚の症状を予防するためには、日ごろから気および血の状態を良好に保つことが重要です。東洋医学の「血」は西洋医学の「血液」にほぼ相当します。血液は循環してこそその役割を果たすように、血もまた巡っていなければ役に立ちません。それどころか、滞った血や血液は人体にとって害となります。

血は気の力によって動く

血は自ら動くことはできず、血は気の力によって体内を巡ります。気の力が弱くなった「気虚」の状態では、必要とされるところに血を運ぶことができません。よって、立ちくらみを起こしやすい人は気と血の両方が虚している(気血両虚)と考えられます。また立ちくらみは、気の流れが滞る「気滞」である場合もあります。

気血の巡りが悪くなるのは、気の推動作用の低下ととらえられます。推動作用が低下するということは、必然的に温煦作用も低下するということ。動くことにより熱が生じ、熱というエネルギーによって推動作用は生まれます。また冷えによって気の巡りが悪くなれば「防衛」の働きも鈍くなり、さらには化生作用も低下し新陳代謝がうまく行われない可能性がでてきます。

立ちくらみが頻繁に起こる、もしくは立ちくらみ以外にも不快な症状があるという場合は気を補う必要があり、そのポイントとなるのが五臓の脾と腎です。

体内において生命活動を行うための気には、酸素と食べ物から作られる「後天の気」と、両親から受け継いだ「先天の気」とがあります。五臓の中で、後天の気は脾、先天の気は腎と深く関わります。つまり気の力が弱いと感じた場合、脾と腎を補わければなりません。

立ちくらみを減らす、なくす

●脾を補う

脾とは、現代西洋医学でいえば消化器の働きに相当します。つまり脾を補うために、日ごろから胃腸に負担をかけないように気を付け、かつ栄養バランスの取れた規則正しい食事を取ることが重要です。

●腎を補う

腎とは生命の源であり、腎が弱くなると体にどのような症状が出てもおかしくありません。腎を補うためにもっとも大切なのは睡眠です。質量ともに充実した睡眠を取るようにしましょう。

脾と腎は、生きていることの証でもある「熱」を生み出しています。脾の機能低下による冷えが「脾陽虚」、腎の衰えによる冷えが「腎陽虚」で、双方が合わさったものが「脾腎陽虚」です。

立ちくらみと運動

体がエネルギーを生むためにも、しっかりと眠るためにも適度な運動が欠かせません。無理のない範囲の運動を、継続して行うようにしましょう。

立ちくらみと鍼灸

鍼灸によって温補脾腎の治療を行うことができます。また自律神経を調えるために鍼灸は有効です。

中央林間うえだ鍼灸院





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