不妊の要因にもなる子宮内膜症

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子宮内膜症によって起こる症状には、月経にまつわるもの以外にも、便秘や下痢、吐き気や嘔吐、頭痛やめまいなどさまざまあり、あまり症状が出ない人もいる反面、とても強い月経痛が起こる人もいます。子宮内膜症は不妊症を招く恐れもあります。

子宮内膜は受精卵の着床するところ

子宮内膜は妊娠したときに受精卵が着床するところで、月経周期に合わせて増殖を繰り返します。妊娠しなければ、はがれ落ちて体の外に排出されます。

子宮内膜症とは、子宮内膜と同じような組織が、子宮以外の場所ー卵巣、子宮の周辺、膀胱や直腸などーに発生し増殖するものです。女性ホルモンの影響を強く受けるこの病気は、月経のある女性にのみ起こるのが特徴です。最近では、妊娠出産回数が少なく結果的に月経回数が多くなったために子宮内膜症が増えたといわれています。

子宮内膜症によって慢性的エネルギー不足になる

子宮内膜症によって起こる痛みなどの症状がひどいと、慢性的な疲労を感じるようになることもあります。子宮内膜症が原因となっているであろう不妊は、子宮内膜の環境がよくないためだけでなく、妊娠のためのエネルギーを蓄えることができないこともあると考えられています。

瘀血に目を向けて治療して行く

東洋医学では、子宮内膜症はとくに「血瘀証」との関りが深いととらえます。血瘀証とは、体内での血の流れが悪い状態のことで、そのために生じた病理産物が「瘀血」です。「血(けつ)」は気の力によって動きますから、子宮内膜症やその症状を改善させるための「活血化瘀」の治療も、気がしっかりしていなければうまくいきません。

子宮内膜のための養生法

子宮内膜症によって起こる症状を緩和させるためには、いかに血や気を巡らせるか?を考えます。

●温める

温めることで血の流れがよくなると発痛物質の滞りも緩和されます。また温めることで気持ちがリラックスすれば、自律神経も副交感神経が働くようになり、これによりさらに血流が促進されるという好循環が生まれます。カイロなどを使って、痛むときに、痛むところ(下腹部や腰)を温めるのもよいでしょう。また入浴時には必ず湯船つかるようにします。

●適度な運動

血も気も、それらを動かすためには自分が動く必要があります。精神を落ち着け、快適な睡眠を得るるためにも運動習慣を身に着けたいものです。動きすぎてエネルギーを消耗しないよう気を付けて。

●栄養バランスの取れた食事

脂肪やたんぱく質の多い食事、またアルコールや甘いものの取りすぎで瘀血がつくられやすくなります。バランスよく食べるようにします。

●お灸をする

血の巡りをよくし子宮内膜症に有効なツボとして、血海、三陰交、中極、子宮などがあります。

血海:膝のお皿の内上角から上に指三本分のところ。

三陰交:内くるぶしから指の横幅4本分の骨の際。

中極:おへそと恥骨の中間に横線を引き、その横線と恥骨の間。

子宮:中極より外側に指4本分のところ。

子宮内膜症と鍼灸

鍼灸によって子宮内膜症や子宮内膜症による症状を和らげることができます。鍼は体(ツボ)に小さな傷をつけることができ、この傷が修復される過程において治癒力が高まります。これは傷がついている間は治癒力が働くということでもあります。お灸だけでもそれなりの効果はありますが、鍼と合わせることでより効果的なものとなります。

自宅でのお灸は痛いときだけでなく、日ごろから行うようにしましょう。

中央林間うえだ鍼灸院



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kiichiro

鍼灸師。東洋医学について、健康について語ります。あなたの能力を引き出すためには「元気」が何より大切。そのための最初の一歩が疲労・冷え症・不眠症をよくすること。東洋医学で可能性を広げられるよう情報を発信していきます。馬込沢うえだ鍼灸院院長/日本良導絡自律神経調整学会会員/日本不妊カウンセリング学会会員//日本動物愛護協会会員

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