腕がしびれる、お箸がうまく使えない

脳梗塞を除外する

腕がしびれる、お箸がうまく使えなくなる、握力が低下する、コップを落とす、というのは一体どういうことでしょう?これには、おおよそ2つのことが考えられ、一つは脳梗塞などに由来するもの、もう一つはそれ(脳)よりも下位部(多くは頚)のところで、脳から腕や手指にいく神経が障害を受けているものです。最近よく耳にする「スマホ頚(首)」による腕のしびれはこれに該当します。脳に由来するものであれば、手や指だけでなく体の片側半分がうまく動かなくなったり、言葉が話にくくなったりしますから、このような症状があったらすみやかに病院に行ってください。

頚腕障害

ここでは脳障害を除いた頚腕障害について説明します。神経の障害となるものには、頚部椎間板ヘルニア、骨棘、筋肉のコリ、もしくはこれらが合併したものがあり、交通事故などによるムチ打ち症をきっかけに頚腕障害を起こすこともあります。椎間板ヘルニアや骨棘といった器質的なものは、手術以外それ自体をなくすことはできません。しかし、これらはコリを助長させます。頚腕障害の治療として、まずはコリをなくす(減らす)ことを行います。腕がしびれるほどの肩コリは自律神経の働きを狂わせ、そのままにしておくと、他の症状(不眠やうつ状態などの精神疾患も含まれる)を引き起こす可能性が高くなります。

頚肩のコリをなくす

頚肩のコリをなくすためには患部へのアプローチはもちろん、気持ちをリラックスさせることがとても重要です。根を詰めた(神経を使い過ぎた)デスクワークなどは自律神経の交感神経を過剰に働かせ、これにより血管が収縮、血流を悪化させコリを生みます。

毎日のケアで頚腕障害を解消させる

頚腕障害を解消・予防するためには毎日のケアが大切です。

●筋肉をトレーニング

頚周りの筋肉をトレーニングすることで頚コリを予防します。気を付けの姿勢から腕を伸ばしたまま、肩を耳につけるようにします。手に重りを持って行うと効果的。10~15回を1~3セット行います。また頚や肩だけでなく、スクワットなど全身の血流がよくなるような運動が効果的です。

●筋肉をストレッチ

頚を傾け、こっている筋肉を伸ばします。20~30秒。

●交感神経を休める

静かな場所で(聴覚を休ませ)、目をつむり(視覚情報をシャットアウトする)、交感神経を休ませます。副交感神経を優位にするためにはリラックスが必要で、そのためには入浴時にゆっくりと湯船に浸かるようにしましょう。

●質量ともに充実した睡眠をとる

日中、重たい頭を支えている頚を労働から解放するためには、一定の睡眠時間が確保しなければなりません。

頚腕障害と鍼灸

ストレッチやマッサージだけでは取り除くことのできないコリや筋肉の疲れを取るために、鍼灸は有効です。また局所治療だけでなく、鍼灸によって全身を調整することができます。

馬込沢うえだ鍼灸院




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kiichiro

鍼灸師。東洋医学について、健康について語ります。あなたの能力を引き出すためには「元気」が何より大切。そのための最初の一歩が疲労・冷え症・不眠症をよくすること。東洋医学で可能性を広げられるよう情報を発信していきます。馬込沢うえだ鍼灸院院長/日本良導絡自律神経調整学会会員/日本不妊カウンセリング学会会員//日本動物愛護協会会員

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