こころの病と東洋医学
体にあらわれるこころの病
こころの病が体の症状として現れることがあります。
このような場合その症状にだけ目を奪われてしまい、治癒が長引いてしまうことが多くあります。
東洋医学がこころの病に効果的といわれる理由は、こころも含めて身体全体をみるから。こころと体はつながっています。
目を向けるところ
お腹の調子が悪ければ胃や腸の、皮膚の調子が悪ければ皮膚の、腰痛や肩凝りは筋肉や骨格だけの問題としてだけ捉えるのではなく、夜はよく眠れているか、疲れていないか、冷えていないか、うつの傾向はみられないか、といったことに目を向けることがとても重要です。
睡眠の状況、疲労の程度、冷え、精神状態はいろいろ(ずべてといってもいい)な病気ととても深く関わっています。そのように身体を観察していくと、実は症状の原因は別のところにあった、ということも珍しくありません。また症状は一つではないことも。
検査を受けることは必要です。
しかし検査を受けたその後、同じ治療法(多くの場合投薬)であまり効果を感じられないなら、別の選択肢を考えてもよいのではないでしょうか。
こころの病と鍼灸治療
東洋医学の五臓とは、肝・心・脾・肺・腎の五つです。これは西洋医学の臓器と同じものではなく、東洋医学独自の働きをもつもので、こころの病と特に関りが深いのが「肝鬱」という言葉があるように「肝」、それと「心」です。気は巡ることでその役割を果たしますが、肝鬱により気が滞り「肝鬱気滞」という状態になり、やがてそれは心に影響するようになります。鍼灸によって肝鬱気滞を解消する「疏肝理気」「補心気」といったことが可能です。
日本の医療の主流は東洋医学だった
江戸時代の終わりにオランダの医学(蘭方)が入ってくるまで、日本の医学の主流は東洋医学(漢方)でした。
当時、戦争による負傷者や、衛生環境が悪かったために蔓延した伝染病患者に対して西洋薬がよく効きました。
しかし戦争負傷者もほとんどなく、衛生環境も当時に比べて格段によくなった現在、変わって、生活習慣による病気や精神疾患がとても増えています。
今また、東洋医学が期待されているのは、このような理由によるものです。
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