陰陽論を生活に活かそう5
陰陽論とは、大自然に存在するものは皆、火と水に代表されるように、陰と陽の相反する二面性をもつというもの。
自律神経と陰陽
自律神経でいえば、交感神経が陽、副交感神経が陰です。自律神経とは、心臓を動かしたり、発汗させたりなどを自動で行う神経のことです。自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は活動モード、副交感神経はリラックスモードのときに働きます。
現代人は自律神経が乱れがち
睡眠時間も短く、交感神経に偏りがちなちな現代人は、副交感神経が優位になるような生活を意識して送るようにといわれます。大局的にみればおおよそその通りですが、交感神経と副交感神経の働きのどちらかだけが過剰になるのではなく、バランスが大切であるのはいうまでもありません。
「活動モード」とは、別のとらえ方をすれば「戦闘モード」です。自律神経は太古の昔から人間の体に備わっていて生命維持にかかせないものです。ストレスがかかり、戦うか逃げるかの選択を迫られたとき、交感神経の働きによって、血糖値上昇、血管は収縮しそれによって血圧は上昇、心拍数は上がり、出血したときの被害を最小限に留めるために血液の粘度は増します。
危険が回避されたあとは、元の正常な状態に戻ります。しかし、このような非日常的であるはずのことが非日常ではなくなり常に精神が落ち着かない状況が続くと、危険がなくなっても交感神経に偏ったままになってしまいます。交感神経過剰な状態は、高血圧から動脈硬化を悪化させさまざま病気の温床となります。
陰が陽を高め、陽が陰を充実させる
交感神経が働いたあとは、副交感神経が優位になるようリラックスをこころがけねばなりません。かといって副交感神経ばかりが優位になればいいというわけでもなく、副交感神経が過剰になるような状況は、免疫系、ホルモン系を乱れさせ、それによってもたらされる病気のことも指摘されています。交感神経と副交感神経から成る自律神経は、常に変動していて、一時的にどちらかが優位になるものです。しかしバランスが大きく崩れてしまうような状況は避ける必要があります。
自律神経のバランスを整えるとは、陰と陽のどちらか一方に偏ることなく、それぞれの働きを高めることで、相手の活動をより充実なものにすることに他ななりません。
陰と陽のバランスをとろう
陰とは、休養であり、リラックスであり、副交感神経。陽とは、活動であり、時に戦闘であり、交感神経です。これらバランスの乱れが、健康を阻害し、体調を悪化させます。光がなければ影がないように、どちらかが重要でどちらかが重要ではないということではなく、どちらも重要です。つまり陰陽や自律神経のバランスを取るためには「活動して、休養する」、「緊張して、リラックスする」それでだけといえばそれだけです。
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